作り手の感覚も配合
ここのところの
気温の高さは
スコーン焼き泣かせですね。
正直、
真夏のスコーンの仕込み成形は
全く違う工程と言ってもいいくらい
変えないと…です。
基本の
'生地を冷やす'
という事はもちろん必須。
サブラージュの加減も
混ぜ合わせの加減も
その都度
感覚を合わせるようにするのが
気温の差で違ってきます。
これがね…
'こうやるといいですよ'
って説明出来ないんです。
うちのスコーンに関しては。
感覚で作ってる感じが本当に強くて。
もちろん
配合を伝える事は出来るし
作業工程も同じく伝える事は
出来るんですけど
それは、
ボンボンシエルのスコーンじゃないやつ。
うちのスコーンを
気に入ってくださった方が
作り方が知りたいって言って
くださるんですけど
これは企業秘密な訳でもなんでも無くて
私自身も自分じゃ説明出来ない
感覚で作ってるので
教えられない感じ。
気温と生地の感じとかを
粉を混ぜながら身体が勝手に
調整してるんです。
スコーンってね。
現場でも先輩は教えてくれないんですよ。
スコーン覚えたくて勤め始めた
ティーサロンでも、配合のメモを渡されて
それだけでしたね。
今ならわかるけど
教えてくれないんじゃ無くて
教えられなかったんだなと。
自分の感覚を自分で落とし込まないと
安定しないんですね。
だから授業とかで
教えるのはお店のとは
違うやつにどうしてもなっちゃう。
だから
結果的に
完全オリジナルが出来上がった。
って事ですね。
自分にしか出せない食感…。
お菓子ってそういうところも
すごく面白いですよね。
配合だけじゃない
作り手の感覚も組み込まれて確立されている
わけですから。
理論教えててこんな事いうのもなんですが、
理論だけでは成り立たないものももちろん
あると言う事ですね。