分離と乳化意識して作ると…
カトルカールの授業
本来は製法を変えて進めるつもりだった
授業構成ですが
「わざと分離させた生地で焼いてみたい」
とのご希望で。
バター、砂糖、全卵全部入れて
立てています。
どんどん進む分離…。
焼き上がり、型の底面がテカテカ
光くらい油が残ってます。
一方こちらは
本当に丁寧にバターと砂糖を立て
全卵を加えていったもの。
ふわっとしてていい感じです。
先程と比べると型に油が残ってる感じは無いですね。
並べてみると高さの違いが分かります。
今回注目すべきは
粉の力。
どうしてもカトルカールのような
バター生地を作るときは
バターと卵の分離及び乳化に気持ちが行きがちなんですけど、それはそれでとっても大事なポイントではあるのですが最後の粉合わせも
生地全体をまとめる役割があるということも意識するとその前のバターと卵の合わせが分離気味だなあと感じても焼き上がりは繋がってる。なんて事になります。
今回あんなに分離させたバターと卵。でも
断面を見てみると見た目には分離している感じには見えませんよね。これは分離させた生地に粉を加えてからかなりしっかり混ぜ合わせた事によって生まれた繋がりなのではないかと思います。
作りながら
分離させた生地と乳化させた生地では
「粉合わせの軽さが全然違う」と言っていました。粉が生地に馴染んでいく感じも違っていたようです。
合わせを止めるタイミングも乳化していれば
すぐ生地が出来上がる事に繋がりますね。
4つの材料で出来上がる
カトルカール…
シンプルですけれど
ひとつひとつの材料の役割をしっかり使ってあげる事を意識してみると良いと思います。